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オタクに刺さる槍、瀬戸口雛   『好きになるその瞬間を。~告白実行委員会~』

 公開から10日、未だにTLでは毎晩『好きになるその瞬間を。~告白実行委員会~』の話しかしないオタクが定期的に『大嫌いなはずだった。』の動画URLを貼る限界TLが展開されている。何故アラサーのオタクどもにこんなにもこの映画が、そして瀬戸口雛というキャラクターが刺さっているのか考えていたが、30分前に気付いたので寝るのを止めて書いておく。

 

瀬戸口雛の決意と、恋雪の決意

 劇中のある日、センパイから声をかけられるばかりであった雛が、自分から声をかけるという決意をする。
 メイクからほんの少しの勇気を得て、ささやかだが大きな目標に向けての変化。「今日こそは、恋雪センパイに声をかけよう!」というセリフに音楽も相まって神聖さすら感じるシーンである。
 しかし、その決意をした同じ日に恋雪センパイも変わっていた。3年間恋雪のことを想い続け、目標のために自分を変えようとした雛にはすぐわかってしまった。恋雪の決意の大きさ、そしてそれが自分の方を向いておらず、夏樹に向いていることが。

 恋雪は自分の片想いが絶対に実らないことを理解している。それでも恋雪は諦めない。何もしないまま諦めて後悔するのは悔しいから。
 そして雛も恋雪がしているのは可能性0パーセントの片想いであることを理解している。それはそのまま自分にも当てはまる。それでも大好きなセンパイががんばっているから自分もがんばろうとしている。うまくいかないってわかってても、本気なら諦めずに全力でぶつかるしかないのだ。結果がどうなっても。

 

 この映画を観たオタクども、少なくとも筆者がおかしくなっているのは可能性0パーセントの片想いとわかっているのにがんばって前に進む雛ちゃんが眩しすぎるからだ。歳をとるにつれて自分が失ってしまった物を突きつけられているのだから。

 


「君は、後悔しないようにね」

 

 

 『好きになるその瞬間を。~告白実行委員会~』、最高の映画です。